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シンプルライフの作り方

【ことば】道具ー現実存在・本質存在

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※モダンタイムス 

僕たちは、世の中を「自分にとって役に立つのか、立たないのか 」という基準で見ている。

つまり、世の中を道具として見ている。

 

今、ここに同じ形・サイズのAというコップとBというコップがあるとする。

 

コップを選択するとき、僕たちはAにするかBにするかは悩まないはずだ。

 

なぜなら、Aであっても、Bであっても

 

いずれも飲み物の容器という機能をもっているので、

 

「自分にとって役にたつか」という基準からすれば、同価値だからだ。

 

哲学的にいうと、

 

「Aというコップがある」あるいは「Bというコップがある」ということを

「現実存在」といい、

 

AというコップとBというコップに共通する機能を「本質存在」という。

 

本質存在が重要なのであって、現実存在はどうでもいいということだ。

 

大量消費社会・モダンタイムスにぴったりな発想だろう。

 

しかし、大量消費社会に身を置いている僕らは今幸せだろうか。

 

代替可能ならどんどん新しいものに買い替えればいいという思想は、

 

知らぬ間に僕ら自身を傷つけている。

 

ものに限らず、人間そして自分自身さえも道具として見てしまう危険があるからだ。

 

企業での社員の使い捨てを考えればイメージしやすいだろう。

 

自分は「できる男・女」で代替不可能とタカをくくっている人も要注意。

 

AIの登場で人間の本質存在が脅かされ、近い将来・IQ200の天才も希代芸術家も

 

AIからするとポンコツ扱いされるかもしれないからだ。

 

こんな時代、ものの現実存在に目を向けることも重要だ。

 

持たない生活にも通ずるところがある。

 

持ち物が少なくなる分、1つ1つのものそれ自体に対して意識が向くからだ。

 

ものへの意識が変われば、人に対する意識が変わり、自分自身の見方も変わる。

 

ものに対しても、人に対しても、自分に対しても現実存在に目を向けたい。

 

存在と時間〈上〉 (ちくま学芸文庫)

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